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2024.09.25
ゴヤールの製品は、小さな点で描かれた魚の骨のようなヘリンボーン柄が特徴です。それらの柄は熟練の職人が一つ一つ手作業で描いており、機械を使ったものではないので個々の柄にわずかな違いもありますが、それがよりゴヤールの良さを引き出しているのです。
デザインはずっと伝統的に受け継がれていて、流行に左右されることがありません。世界中の王室も魅了されるゴヤールは、セレブな方たちを中心に愛され続けていて、系列店舗をはじめ、百貨店などの店舗で長期にわたって安定した人気を博しています。
また、エドモンが開発した「ゴヤールディン」という生地は、麻と綿・ヘンプからできたキャンパス生地で、素晴らしい耐久性があります。光沢があるのでビニールのように見えますが、実はキャンパス生地なのです。そこにゴヤールのマークである柄をつけたゴヤールディンが特に多くの人を魅了しています。ゴヤールディンの製法は公開されていませんが、耐久性と防汚性に優れた素材で作られたバッグなどの製品は、恒久的な価値を保ち続けているのです。
ゴヤールはピエール・フランソワ・マルタンによって、1792年にパリで創業されました。創業当時は「メゾンマルタン」という旅行用のトランクを製造するメーカーで、ただ入れ物や箱を作るのではなく、美しく持ち運べるトランクを製造することが特徴的でした。また、美しくそして壊れやすいものも丁寧に安全に梱包して、適正価格で提供をすることをモットーとするメーカーでした。商品の製造だけでなく、梱包の技術にも力を入れてきたことが、上流階級の人々の御用達となった理由です。
マルタンには跡継ぎがいなかったのですが、従業員のリィ・アンリ・モレルに弟子入りをしたフランソワ・ゴヤールが、1852年にモレルが亡くなった後の会社を引き継ぎ、1853年に「ゴヤール」を誕生させました。フランソワの後は息子のエドモン・ゴヤールが後継者となって高級トランクメーカーにまで成長したのです。
エドモンはサントノレ本店を富裕層限定の店にするという戦略を立て、店舗を増やし、海外にも進出しました。そして1998年にジャン・ミッシェル・シニョルもまたエドモンの意思を引き継ぎながら、3人の息子と分担して家族経営をし、トランクメーカーからラグジュアリーブランドとしての地位を確立したのです。
ゴヤールはトランクの製造から始まったメーカーですが、美しく丁寧な梱包にも力を入れたことも魅力です。また、様々なバッグや箱を製造するにあたり、美しく丁寧に職人の手で作られています。どの製品も手作りなので、一つ一つの製品の微妙な差があることも手作りの良さで、人々に愛されるのです。
富裕層をターゲットに製品を作って販売をしてきたので、世界中の著名人の御用達でもありながら、有名無名を問わず顧客を大切にしてきたという歴史があります。その顧客を大切にするというコンセプトが、多くの人の心をつかんできたとも言えます。
ゴヤールの製品にはバッグやトランク、小物類などにイニシャルや希望の柄を手作業で入れてもらうことができるというサービスがあります。そのサービスを利用すると、購入したアイテムは自分だけのものとして、より愛着がわくようになり、長く愛用することができる理由にもなります。
それに、ゴヤールの取扱店は限られていて、日本でも正規店は東京と大阪、名古屋と京都のみです。どの製品も希少価値が高く、それも選ばれ続けている理由となっています。
ゴヤールの製品は一つ一つ手作業で作られていて、購入すればイニシャルなど好きな柄を入れてもらうことができるので、オリジナリティが増し、さらに愛着が持てるようになります。
王室など上流階級の御用達であったことや、取り扱っている店が限られていることが、ゴヤールの高級感と価値をより高めています。
そして、創業以来、顧客を大切にしてきたことが、より多くの人々の心を魅了して、いつまでも安定した地位を保っているブランドである理由といえます。